デザインスタジオ

授業概要

この授業は大学院修士課程での後期課題で第一課題を8週、第二課題を7週で行う。第一課題は建築家、手嶋保先生による週末住宅課題で1/20 のスケールで詳細まで描かせることで住宅の空間の質、スケール、素材など徹底したリアリティを求める、今回はさらに敷地の広さを生かした庭の設計も考慮する。また第二課題は三浦半島にたつ無人販売所の設計である。第一課題で取得したスケール感、表現力を活かしながら、更にソフト面での提案など、企画・運営までを視野に入れた、総合的な提案課題である。

​課題説明

昨年までは家族四人の『住宅』の設計であったが、今年はより自由なプランニングを期待し、週末住宅とした。テーマは住宅と庭である。敷地は鎌倉山の頂上近くにある263 ㎡の更地。ここに20 坪以下(約66 ㎡以下)の週末住宅を設計する。第二課題は『無人販売所』である。三浦半島に建つ、無人販売所は現在様々な様相を呈しているが、現地をリサーチし、野菜販売の企画・運営などにまで配慮した『無人販売所』の設計である。生産者、消費者、テクノロジーなどの関係を解きながら、最小の空間で最大の効果を発揮するための思考が問われる、現代的な課題である。

​作品

《課題 1 》住宅

《課題 2 》無人販売所

総評 柳澤 潤

週末住宅としたのは、規模を小さくすることと、使われ方を自由に考え易くするという狙いがあった。また今回の課題はランドスケープアーキテクトの橋内智也氏に2回のエスキスと講評会に参加していただき、住宅〜庭〜街並み〜風景へと視点を広げ、植栽の機能や種類について学ぶ貴重な経験ができたと思う。「何をしたいか」も大切だが、実社会ではクライアントや周辺環境から「求められるであろう何かを見極め、客観化」し、建築にするというリアルが求められる。今回も最初、オリジナリティに拘泥し進捗がままならない者が見られたが、皆が完走できたことは素晴らしいことだ。特に上松亜星君と中島健太君の作品には破綻がなく、生活の情景が目に浮かぶようである。詳細図の重要性は建物の解剖図でありながら、同時に空間や生活の豊さを描くことにある。そこがこの課題の本質なのであろうと思う。