​卒業設計

みなとみらいにおける新しい演劇場の提案

道-演劇場

粕谷研究室 阿部 華奈

現代の劇場建築の空間的面白さ、ブラックボックス化の課題に、人々が普段通る「道」を演劇空間として使うことによって答えようと考えた。都市の公園的な建物の中で、いつも歩いている道が演劇場に変わる体験が演劇に興味を持つきっかけになり、新しい演劇が生まれる空間になればと考える。

​総評 粕谷 淳司

「現代の劇場建築は機能的にしようとするあまり、演劇空間として面白いものが生まれていない」という演出家の言葉をきっかけに、「演劇をつくりたくなる」「演劇を観たくなる」劇場、舞台と客席、そして劇場内外の空間的関係が強い劇場を目指した作品である。敷地はみなとみらい線新高島駅に接する未利用地である。周辺建物を結ぶ仮想的な線を「あやとり」のように敷地に巡らせ、その線形から建築の形状を導くという作者独自の手法により、駅からの主要動線をデザインの一部に取り込んだ全体形状が生まれた。日頃から演劇鑑賞を趣味としている作者ならではの劇場空間に対するまなざしと、堂々とした造形プロセスが、高度に融合した作品である。