4年生春学期・スタジオ

すまいデザインスタジオ

​授業概要

「すまいデザインスタジオ」は住宅のインテリアにとどまらず、リノベーションや集合住宅の設計を通して「街に開かれた建築」のあり方や空間の「シェア」の仕方など、より現代的な課題にチャレンジしている。授業はその場所や地域のリサーチに始まり、そこから得た情報を駆使して、設計課題に向かう。

卒業制作のプレ課題として、社会性なども意識した高次な設計の授業である。

​課題説明

課題「これからの都市居住」

江戸開拓期の吉田新田の名を町名に残す、関内- 関外- 野毛地区の拠点にあたる場所である吉田町にふさわしい集合住宅を設計する課題である。吉田町の街並みの中心にある戦後復興を象徴する防火帯建築を軸に、近年の小規模集合住宅でのさまざまな提案など、各自の新たな分析を加味し、これからの都市居住を考えることを目的としている。

課題「日ノ出町のアーバンコモンズ」

日ノ出町駅近くの既存建物三棟を、まちのプログラムの一部として機能する建築に改修(リノベーション)する課題である。「アーバンコモンズ」という考え方を軸に、建物の単体の設計に陥らない、日ノ出町をベースにした新たな「都市」の設計を行うことを目的としている。

​作品

総評 柳澤 潤

「 これからの都市居住」では、吉田町のリサーチはもちろんのこと、集合住宅の事例から考察することが必要となっていたが、その点において学生個々の追求が不足していたように思う。結果、特に住戸プランの提案まで行きついていた案が少なかったことが気になった。「日ノ出町のアーバンコモンズ」では、対象となる三棟の既存建物があるため、改修、増築、減築とその扱い方に独自性が出ていた。その点においてはリアリティーをもって取り組めていたと思う。この課題によってストックの時代にリノベーションによって「都市」を設計することの重要性を感じられたように思う。

建築・都市デザインスタジオ

​授業概要

この授業は都市的な規模のランドスケープやマスタープランを考える「都市スタジオ」と延床3,000 ㎡規模の複合建築などをテーマに建築の構成力や公共性などを問う「建築スタジオ」に分かれる。どちらもプログラムをある程度自分で決定、構築力やソフトの運営などに渡る範囲まで総合的に建築デザインを考える15 週課題である。卒業設計前最後の4年生課題で卒制に向けて、ハードとソフトを同時に考えるレンジの広い課題となっている。

​課題説明

都市スタジオの課題は「関内アースダイビング(都市の記憶に遊ぶ)」である。関内地域では現在様々な開発が進んでおり、港湾地域、横浜スタジアム周辺(旧市庁舎エリア)、文化体育館など様々な計画が同時に進んでいる。こうした開発に対して、ランドスケープ的マクロな視点でどのような仕掛けが必要なのかを問う課題である。建築スタジオの課題は『都市の魅力を増幅する建築』である。もとBankAet1929 が建っていた港湾地区に新たな市民のためのコミュニティ施設を求める。

​作品

総評 中津 秀之

関内地区が共通課題エリア。 [ 都市スタジオ] 課題では、「都市の記憶に遊ぶ:関内アースダイビング」と題し、関内エリアの歴史・地形・環境データ収集分析と、実地エリアサーベイを通して現状課題を抽出し、過去・現在から未来を紡ぐ作業である。第1 段階の調査分析、第2 段階の海外オープンスペースのスーパーインポーズから、第3 段階の各自課題作業(敷地設定自由)へと進んだ。[岡路明良]この課題では、既存のプログラムを疑い、解体し、用途を複合することで、新しい空間形式を発見すること、建築単体のおもしろさだけではなく、都市の魅力を増幅させる複合建築を構想することを求めた。学生の提案全体を俯瞰すると、意外なプログラムの組み合わせで、予期せぬ魅力を引き出している案はいくつかあったが、空間形式の発見まで到達する案は少なかったように思う。[針谷將史]