​建築デザインコース

ハウジングデザインスタジオ

​授業概要

この授業は『建築デザインコース』に配属された3年生での初めての設計演習であり、15 週課題を常勤講師1名、非常勤講師2名、TA 1名でサポートする。課題内容は長屋、共同住宅、コーポラティブハウスなど近年多様化する集合住宅の設計を中心に公共性や商業なども加味される。ここでは計画だけでなく、特に周辺のコンテクストの読み込み方、全体のかたち、デザインの全体バランスが問われる。今年度は全ての授業がオンラインで行われた。

課題説明

今年度は『集合住宅+商業施設+α』。敷地はJR 横浜駅南口から徒歩3分の商業地域で若者からサラリーマンまで頻繁に人が行きかう繁華街の中心にある。ここに下層階を公共的な場所を含む商業施設、上層階を60 戸の集合住宅という規模を設定した。横浜駅周辺というコンテクストと約5,000 ㎡近い都市的な規模の床面積をどのようなバランスでデザインするか、プランニングと断面方向の構造的な考え方も問われる課題である。

作品

総評 野上 恵子 非常勤講師」

今年は全授業がオンラインで行われ、敷地見学も自由にできずリアル模型が共有できないなど限界もあったが、エスキースはオンライン上で全員がアクセスできる環境をつくって進められ、一定の効果も感じられた。課題は、都心に立つ公共の場を持つ商業併設集合住宅で、現実に実効性のあるプログラムが求められる分野である。コロナ禍に都心に集まって住むことの意義にあらためて向き合うとともに既存の都市の文脈への提案が求められた。荒川案は壁柱とスラブからなる多層のスケルトンでまちのスケールに呼応し、風間案は各セルが筒状にまちとの関係をもちつつ円環という一体構造を成す、黒柳案は模型による試行錯誤で多次元の段差が生み出す空間の機微を追求し、いずれも多様性・共生性を内包し都市にポジティブに働きかける力作であった。

地域施設デザインスタジオ

​授業概要

本年度の地域施設デザインスタジオでは、covid-19 パンデミック以降に生じた問題を解くことで、未来に向けて地域が持続的に発展できる核となる地域施設のデザインを課題として実施した。各学生には課題として設定された地域を良くリサーチし、計画した施設が地域全体に良い効果を波及することができることを目指すことが課せられ、地域を支えるためのプログラム( テーマは自由) を含めた地域施設計画であることを求められた。

課題説明

Covid-19 の日常がやや落ち着いていた秋開講のこの講義では、隣町の「追浜」を舞台に学生がきめ細かな地域調査を実施して自ら設計テーマを立案、形にするというもの。

作品

総評 古賀 紀江[教授]

学生たちはそれぞれ周到な調査を行い、分析ができたと評価できる。また、講義において、追浜地域の特徴や近代を中心とした歴史性についてのレクチャー( 亀井泰司氏、横須賀市)、施設計画の実際を学ぶために学校建築の専門家によるレクチャー(柳沢要千葉大学教授)、追浜のまちづくりに関わる立場からのレクチャー(昌子住江、前関東学院大学教授、アクション追浜代表)を受ける機会を設けた。今期は作業場所や講義場所の制約もあり、厳しい条件下であったにもかかわらず質の高い提案が行われた。追浜の道、地理、地域性が良く読み込まれ、地域計画の本質を突くような提案も認められる良いスタジオと評価する。