​建築デザインコース

ハウジングデザインスタジオ

​授業概要

この授業は『建築デザインコース』に配属された3年生での初めての設計演習であり、30 人程度の学生を常勤1名、非常勤講師2名、TA 1名でサポートする。デザインスタジオは3コマ(13:15 ~ 18:15)/ 週x15週での授業で、課題内容は長屋、共同住宅、コーポラティブハウスなど益々多様化する集合住宅の設計を中心に公共的な内容も加味される。学生は毎週講師のエスキスを受け、中間発表、最終プレゼンテーションへと進む。

課題説明

2019 年度は『コーポラティブハウス+α』である。敷地は京浜急行上大岡駅から徒歩5分の現在駐車場(約1200 ㎡)になっている場所に10 組の家族が集合し、一つの敷地、空間を共有しながら暮らす新しいコーポラティブハウスを設計する。コーポラティブハウスはスケルトン(外観・外郭)とインフィル(内装)に分かれて設計する。特に内装が10 人十色になることがコーポラティブの特徴で、この辺りの差異化と統一感がポイントとなる。

作品

総評 柳澤 潤

本年度の課題「コーポラティブハウス+ α」では、全住戸の織り成す統一性と各住戸の個別性をいかに作り出すか、さらに集まって住むことの意義、また地形や街並みなどの地域性との調和や異化が重要なテーマであった。多くの学生がこうしたテーマに真摯に取り組み、作品は独自性や様々な示唆に富むものとなった。しかし地域のための「+ α」のプログラムが有効に機能しているものが少なく、この点は今後の課題となるであろう。授業は従来と異なり3 人の教員が交代で全学生のエスキースを行い、さらに個別エスキース後には優秀作品の全体講評会がほぼ毎回行われた。その結果評価軸の検証及び周知が徹底され全体の底上げにつながり、最終提出者21 人中S評価が9 人も選出されたことは大変喜ばしいことであった。

地域施設デザインスタジオ

​授業概要

地域デザインスタジオスタジオでは、地域社会で暮らす人々の生活の質がよりよくなるような公共デザインのあり方を考えていく。考えを深める上で、事実を体系的に知り、分析していくための調査スキルや分析スキルを身につけることは、この講義の主眼の一つである。そこで、本講義では1カ月をかけて現地調査と分析を行う。その結果を踏まえて各自が計画立案、設計、プレゼンテーションのプロセスを踏んでいく。

課題説明

本年度の課題は、「浦賀まちづくり 公共的な施設の設計」である。浦賀駅から浦賀ドックを通り、ヨットハーバーに至る地域を対象に、浦賀のまちづくりに資する公共的な施設の設計にチャレンジした。

作品

総評 古賀 紀江

浦賀湾と鉄道の始点という交通の要として水陸の駅を発想した提案、浦賀湾に橋状施設を構築するダイナミックな作品、江戸時代の繁栄と近代に発祥した浦賀ドックという歴史性をまちづくりに生かそうというアイディアなど実に多様な新しい発想が生まれました。美しい風景と共に存在する負の環境要素を捉えた提案が生まれたのは、この地ならではの特徴と言えるでしょう。浦賀湾の津波被害に対しては、構築環境による高所提供という提案の他に、高台への道筋を建築化して顕在化させようという意欲的な提案がありました。また、崖地に対しては崖地に日常的な場としての機能を持たせつつ、その営みの中に垂直動線を新たに創出するというドラマチックな作品も見られました。