​卒業設計

​浦賀キャンパス

​- 見え隠れする風景 -

柳澤研究室 野口 航

芸術が日常に寄り添える生活を送れないだろうか。私にとっての芸術とは、日常の拡張である。education ではなく、learning 的思考を担うことにより、教示的なものではなく、自発的で主体性を持った学びができると考える。

芸術における創造は、人の精神を育み、伝統を継承していく。日本において芸術と接することは非日常的な行為であり、日常的に行われていない。芸術的行為が日常になることにより、人は人を想い、人は建築を想い、人は自然を想えるのではないか。人と建築と自然のが孤立した構図が芸術の主体的学びにより繋がりに変わるのではないだろうか。

​総評 柳澤 潤

浦賀という独特の地形と歴史をもった場所に“キャンパス” という誰もが気軽に立ち寄れるアートセンターを中心にした公共の広場空間を提案した。この“キャンパス” は全体を覆う屋根によって様々なスケールを喚起し、場所性を再構築する。浦賀という地域独特の地形や歴史を丁寧に読解しながら、そこでの最適解を求めた作品である。この作品の良さは野口君の“丁寧さ” にある、同時に物足りなさもそこにある。おそらくこの場所には新しい幾何学や新しい構造形式が問われなければならない、それに対してこの提案は優しすぎる。この優しさの先におそらく希望の建築がある。それを問い続けてもらいたい。