​卒業設計

​インフラが走る斜面の街

​- 再開発に対する建築の介入とその意図 -

柳澤研究室 井川 日生李

①傾斜地に従来の雛壇造成ではなく、集まって住むこと、②土木的な開発から建築的な開発への接近、③自然との融和性と全体との共鳴をテーマに「小山田インフラ」なる軽インフラという“構成要素”で繋がれた、高密度集合住宅+商業施設の提案である。

雛壇上にすることで無個性の家で埋め尽くされてしまう斜面地を、華奢な杭とライフラインを格納する鋼管パイプによる軽インフラによって、土地を大きく形状変化させないことによって地域住民の再開発に対する意識を持たせる。

​総評 柳澤 潤

自分の住み慣れたエリアの斜面地に対し、従来のひな壇造成でもなく、構想ビルに集約するのでもなく、①傾斜地に集まって住むこと、②土木的な開発から建築的な開発行為への接近、③自然との融和性 をテーマに「小田島インフラ」なる軽インフラという“構成要素”で繋がれた、高密度集合住宅+商業施設の提案である。このプロジェクトの魅力は何といっても傾斜地に「集落」のように自然体で佇む集合する生活の風景である。プレゼンテーションでその生活の風景が見えてこなかったことが残念であった。また「軽インフラ」のコンセプトがもっと暮らし方や集まって住む意味、を促進するための装置として機能していたら評価も大きく変わっていたに違いない。しかしながら卒業設計としてスケールも含め次への発展を期待するに十分な作品であった。